日大と東京医大への私学助成金 交付を保留 不祥事に厳しい判断

アメリカンフットボール部で重大な反則行為があった日本大学と、不正入試が明らかになった東京医科大学に対して、国は管理運営が不適切だったなどとして、助成金の交付を保留する決定をしました。 
私学助成金の交付が保留されたのは、日本大学東京医科大学です。 

関係者によりますと、文部科学省の外郭団体で、私立大学への助成金を決める「日本私立学校振興・共済事業団」が23日審査した結果、この2つの大学について「学校の管理運営が適切でない」などとして、助成金の交付を保留する決定をしました。 

通常、大学の運営はこの私学助成金に頼る割合は1割ほどですが、大学にとっては厳しい判断です。 

日本大学は、ことし5月にアメリカンフットボール部の選手が関西学院大学の選手に悪質なタックルをしてけがをさせたことが大きな問題となりました。 

また、東京医科大学は前の理事長らが文部科学省幹部の息子を裏口入学させたほか、長年にわたり、女子や浪人生の合格者数を抑えるなどの不正入試を行っていたことが明らかになっています。 

私学助成金は、国がほぼすべての私立大学に学生数などの規模などに応じて交付するもので、昨年度は日本大学早稲田大学に次ぐおよそ91億円、東京医科大学はおよそ23億円がそれぞれ交付されています。 

私学事業団は、来年1月以降の審議会で、改めて交付するかどうか、判断することにしています。